人形師




200*40




                 銀色の針が時を刻み。
                 銀色の盤が時を優しく受け止める。
                 それは誰にも止められぬ。
                 人はそれを運命と呼ぶ。
                 生ある人はそれを運命と嘆く。
                 運命は万人の頭上に冠す。

                 向かい合うは『青』を纏う二人の少女。
                 青い瞳の少女は死を持って運命を逃れた。
                 青を名に持つ少女は運命の外にいた。
                 『青』は決して交差する事はなく。
                 『青』は決して重なる事はなく。
                 それでも交差させ、重ねることの愚かしさよ。
                 その愚かしさの何たる愛しきことか。

                 生ある瞳に映るは恐れか?それとも希望か?
                 硝子の瞳に映るは愛か?それとも憎しみか?
                 青年は
                 ただ
                 微笑う。


                                    『運命は神の手中だけに』