舞台外
「多すぎだろ…」
舞台でライトを浴びるルキアを見ながらため息をつく。
前々から感じてはいた事であったが、実際に目の当たりにするのとでは精神的にずいぶんと違う。
なんたって人の目を引く容姿をしている。しかし、本人があまり愛想のよい性格をしていないのと朽木という大きな名の前に散っていく男共は多く、これまでは寄っては来なかったのに。
「この前さ、舞台感動しました。って話しかけたら、ありがとう。ってニッコリ笑ってくれたんだぜ!?」
公演の邪魔にならないよう小声で、しかし興奮気味に早口で話す死神に無言で霊圧をかけつつため息がまた出た。そう、この舞台をキッカケに話しかけようとする輩が掃いても、掃いても、湧き出てくるのだ。しかも、ルキアを抱えて隊舎を回っているうちに、予想もしていなかった実力者達までがルキアと親しくなろうとしていた事を恋次は知ってしまった。
「勘弁してくれ」
恋次の呟きは拍手に消え、とりあえず檜佐木の腕からルキアを奪取するため舞台裏へと回った。